天然記念物・名勝
平家追伐のため信州より兵を起し、越後を経て、越中に入った木曽義仲の妻巴御前は、
砺波山の合戦(1183)で活躍した。しかし、やがて都を追われたので、かつての戦友である石黒太郎光弘を頼った。その後、尼僧となり定住した。91歳で
入寂と伝えられる。その跡地は巴塚と称される。
巴塚に植えられた1本の松が、樹齢を重ね巨松となった。
所在地:南砺市福光1194−2
所有・管理者:南砺市
指定年月日:昭和34年11月5日
天然記念物・名勝
スギ科スギ属アシウスギ
砂子谷の冨士社境内にあるスギの巨木で立山杉といわれている。幹の周囲は、地境で7.15m、樹高は約28m、樹冠の直径は約20mである。
樹齢約700年とされ、室町時代から現代に至る移り変りを今に伝えている。
所在地:南砺市砂子谷
所有・管理者:冨士社
指定年月日:昭和47年10月20日
天然記念物・名勝
法林寺地域内を流れる麻生谷川の河岸・河床に露出する新生代、新第三紀中新世の貝化
石層である。本層はかつては約50種の貝化石を産し、化石産出の稀な高窪層にとっては唯一の化石床として注目されてきた。化石は全般的に、亜沿岸性〜沿岸
性の貝類で寒・暖流系統種がほぼ同等にまざっている。1950年、法林寺の名称をとった巻貝の化石「Bittium horinjiensis
ONOYAMA(巻貝オニノツノガイ科)」の産出が報告されている。
化石を含む地層は砂質泥岩で、不規則な形状の団塊が含まれており、地層は法林寺断層によってほぼ垂直に立った状態で観察される。
このような地層が観察されるのは福光町ではここ以外にはなく、他の地域でもほとんど見られない貴重な露頭である。さらに、このすぐ東側には逆断層の明瞭な露頭があり、周辺のトレンチでは断層に伴う地層の撓曲が観察され「活断層」の調査・研究に目が向けられている。
所在地:南砺市法林寺
所有・所在地:南砺市
指定年月日:昭和36年8月30日