広瀬城跡
広瀬舘地区
広瀬郷の山麓一帯は、平安初期(794〜894年)より柿谷寺(廃寺)を中心に医王山山岳修験者で賑わっていた。鎌倉時代に入り、地頭職の藤原氏によって山城が築かれ、加藤右衛門佐、上田作兵衛、山口新左衛門、清水将監らが拠ったとある。(越中史微)
その後、佐々成政によって天正年中(1573〜1591年)に入り、加賀前田勢と争う最前線基地として山城は整備された。頂上には物見櫓が造られ、西側の平坦面には兵士の屯所、敵対する包丁峰など自然を利用した城郭があった。
また、西山向かいの吹平を成政が槍で突いて出したという「槍の先清水」の水源地がある。
この水は、福光地域の上下水道に使われている。
所在地:南砺市舘
所有・管理者:舘地区
小白山砦跡(若宮社跡)
広瀬地区
広瀬城の出城と呼ばれた時代もあったが、始まりは柿谷寺の寺地で、東方100メート
ルのところには角正寺があった。南の麓には宿坊が並び、西方は約300坪の墓地となっている。北方には高坂市右衛門の旧宅等の屋敷跡である。狼煙台があ
り、広瀬城−小城山砦−山本城−川合田城−高楯城と続き連絡しあっていあと伝えられる。
若宮社は、明治27年現在の地へ移されたが旧社屋は小山石を使ったもので、石の産地であったことがうかがわれる。
所在地:南砺市小山
所有・管理者:小山地区