古刹「光徳寺」
光徳寺
500年以上の歴史を持つ真宗寺院
文明3年(1471年)に建立された500年以上の歴史をもつ真宗寺院で、蓮如上人の直筆類や法宝物を所蔵しています。御本尊は、蓮如上人自作の黄金阿弥
陀仏。平常は御厨子の扉を閉じており、御佛事の際に開かれます。毎年4月25日、26日には蓮如上人御忌が行われ、その法宝物も公開されます。
ま
た、板画家棟方志功が、戦時中同寺に疎開して創作活動を行ったことから、多くの名作を所蔵展示していることでも有名です。棟方志功と光徳寺とのつながり
は、昭和13年、光徳寺住職高坂貫昭氏と棟方志功が、民芸運動の師河井寛次郎を通じて知り合ったことから始まりました。その後、棟方は年に数回光徳寺を訪
れるようになります。昭和19年5月、光徳寺の裏山を散策中、突如激しい霊感をとらえ、寺に駆け戻ると、一気に二間半襖4枚続きと隣り合わせ3尺の2枚
に、大胆荘厳な襖絵「華厳松」を書き上げました。
昭和23年、梵鐘の「火引き」が行われました。もとの梵鐘は戦時中、軍に献納したので、蓮如上人
の450回遠忌にあたり新たに鋳造することになったためです。鐘に入れる文字は、棟方が原板画を制作。絵は墨で描きましたが、鋳工が「こんな絵では鋳型が
作れない」と申し出、先に文字を入れた鐘を鋳ておき、棟方がその鐘の胴面に直接絵付けして、彫金したということです。胴回り8尺、福光地域きっての大鐘と
なっています。
所在地:富山県南砺市法林寺308