福野夜高祭
慶安5(1652)年の陰暦4月1日、数十日かけて伊勢神宮から御分霊を奉じて国境の倶利伽羅峠にさしかかったところ、日が暮れてしまい、町の人々が手に行燈を持って出迎えたことが「夜高祭」の起源と伝えられています。
5月1日・2日の夜高祭が神迎えの宵祭り、3日が神輿と曳山の巡行する本祭りです。かつて、神は常に神社においでになるのではなく、祭りのときだけおいで
になるものと考えられていました。これを迎える神迎えの行事が宵祭りで、夜高行燈の練り回しが行われ、赤々とともる行燈の灯とともに、夜高太鼓と若衆の勇
ましい掛け声が春の夜空に響き渡ります。
2日の23時ごろから呼び物の引合い(ケンカ)が行われます。神明社の主は喧嘩が大好きな女の神様であ
り、引合いが激しいほどお悦びになると言い伝えられています。大勢の見物客が見守るなか、威勢のいい拍子木とともに行燈が動き、法被姿の若衆が赤々と燃え
る行燈の上で影絵のように踊り、すれ違う際に壊し合います。見物客の歓声に応えるように、若衆の姿が飛び交い、相手方の行燈を引きちぎって夜空に放り投げ
ます。迫力ある引き合いをお楽しみください。
3日の本祭りでは、4町(上町、新町、浦町、横町)の曳山が、紋付・袴姿の裁許に先導され神明社に参詣します。また、午後からは町内をみこしが巡行し、氏子が清めの塩をまいて行列をお迎えします。
●日時:宵祭り 毎年5月1日・2日 18時から深夜
本祭り 毎年5月3日 早朝から
●会場:福野中心市街地
●問合せ:福野観光協会
福野夜高祭