菅沼合掌造り集落
菅沼集落は、庄川の谷あいにせり出した平坦地にあり、三方を庄川に囲まれ、もう一方は雪持林(ゆきもちりん)の茂る急斜面となっています。
集落には現在12棟の家屋があり、そのうち9棟が合掌造り家屋です。これらの合掌造り家屋は、江戸時代末期(19世紀前期〜中期)に建てられたものが2
棟、明治時代に建てられたものが6棟、最も新しいものは大正14年(1925)に建てられ、このころまで合掌造りの家屋が建築されていたことがわかりま
す。
五箇山は江戸時代、和紙や養蚕、鉄砲の火薬の原料である「塩硝(えんしょう)」が主な生産品でした。菅沼集落でもそれらを生産するかたわ
ら、わずかな土地を利用した稲作と、なぎ畑と呼ばれる焼き畑農業で生活していました。塩硝の生産は、明治になって加賀藩の庇護がなくなったことや、安価な
輸入品のために衰退してしまいました。
菅沼集落は、小さいながらも日本を代表する山村集落として、昔からの景観を変えることなく、訪れる人々に歴史を語り続けています。
平成19年3月31日、集落を一望できる、「南砺市世界遺産菅沼合掌造り集落展望広場」が完成しました。
国指定 史跡 昭和45年12月4日指定 上平地域
重要伝統的建造物群保存地区 平成6年12月21日選定
世界文化遺産 平成7年12月9日登録
所在地:富山県南砺市菅沼
ホームページ:http://www.shokoren-toyama.or.jp/~gokayama/
菅沼合掌造り集落